五十鈴川の清流と、神杉のささやき。日本人の魂の源流に触れる「至高の聖域」への拝礼【伊勢神宮(内宮)】

■ 伊勢神宮(内宮) 備忘録

創建: 垂仁天皇26年(伝承・約2000年前)

御祭神: 天照大御神(あまてらすおおみかみ)

見どころ:

  • 日常をリセットする「宇治橋」: 五十鈴川に架かる、長さ約101メートルの美しい木造の橋。この橋を渡ることは、日常の世界から神聖な神々の世界へと足を踏み入れることを意味し、渡るだけで心身が清められます。

  • 自然の水鏡「五十鈴川御手洗場(みたらし)」: 手水舎の代わりに、五十鈴川の清らかなせせらぎで直接手を清める場所。川底の小石まで透き通って見える美しい流れは、古来より参拝者の穢れを洗い流してきました。

  • 唯一神明造の「正宮(しょうぐう)」: 20年に一度、社殿を新調して神様をお遷しする「式年遷宮」により、約2000年もの間、常に瑞々しく美しい姿を保ち続ける日本最古の建築様式。飾り気のない直線美が、至高の気高さを放ちます。

令和5年2月17日。冬の凛とした冷気が神宮の森を満たし、どこまでも高く青い空が広がる朝、私は日本人の心のふるさとである伊勢神宮(内宮)の宇治橋を渡りました。

橋を渡り終え、砂利を踏みしめる音が静かに響く参道を進む。 五十鈴川御手洗場へと下り、冷たく澄み切った川水に手を浸すと、指先から全身へとしびれるような清涼感が走り、頭の中の雑念がすべて洗い流されていくのが分かります。

巨木である「神杉」たちが天を突くようにそびえる深い森を抜け、石段を登り、白い絹の御幌(みとばり)が風に揺れる正宮の前へ。 そこにあるのは、きらびやかな装飾を一切排除した、神々しいまでのシンプルな美しさ。 何かを「願う」のではなく、今こうして生かされていること、そして日々健やかに事業を営めていることへの、尽きることのない深い「感謝」を静かに神前に捧げました。

風が御幌をふわりと持ち上げ、その奥の神域から暖かな光が差し込んでくるかのような一瞬。 すべての始まりであり、最高の中心に触れ、自らの根幹を最も清らかなエネルギーで満たした、生涯忘れがたい冬の日の記録です。

【アクセス】 伊勢神宮(内宮)(Googleマップ)

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